解体工事の大まかな流れについて

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解体工事の大まかな流れについて

 

「家屋の解体工事」というと、重機で家屋を豪快に解体している様子をイメージされる方がほとんどだと思います。しかし実際の解体工事は、その重機が登場する前にも後にも、様々な工程があります。遠足は「どのお菓子を持って行こうかな」と考えたりする準備の間から家に帰るまでと言いますが、解体工事もまた、その前後の作業を含めての解体工事なのです。

 

とはいえ、解体工事を実際に依頼したことがある、あるいは解体の現場で働いたことがあるという方を除けば、多くの方が実際にどのような工程を経て家屋が解体されるかということは、よくわからないと思います。そこで今回は、大まかな解体工事の一例をご紹介したいと思います。なんとなくでも解体工事の流れをイメージできたほうが、業者を選ぶときにもスムーズにいくかもしれません。

 

さて、実際に解体工事に取り掛かる前に、さっそく非常に大事な工程があります。それは、近隣への挨拶です。解体工事を依頼したことがない方でも、「近所で○○日から工事を始めます。ご迷惑をおかけしますが……」という挨拶を受けたことがある方はいらっしゃるのではないでしょうか。業者によっては、ポストにご挨拶の紙が投函されていることもあるかもしれません。解体工事はその性質上、どうしても騒音などをはじめとして近隣への影響が出てしまいます。そこでこのご挨拶をどの程度しているかということが、大切になってくるわけです。

 

そうして初めて、実際の作業に取り掛かります。まずは皆さんも見かけたことのある、足場や養生シートを組み立てます。これも埃などでご近隣にご迷惑をおかけしないよう、しっかりと養生をします。そして室内の残置物を撤去して、解体工事を始められる状態にします。ちなみに残置物とは、家具や家電など、室内に残されている物を指します。

 

内装の解体

 

次は内装の解体です。照明器具を取り外し、襖、ドア、窓なども外してしまいます。内装の解体が終われば、次は屋根の作業に取り掛かります。屋根材をはがしていくのですが、もし屋根が瓦だった場合は、一枚一枚の手作業になります。これらを廃材処分にする場合は、処分場に持って行くために細かく分別をします。

 

そしていよいよ、重機の登場です。とその前に、そのままでは重機が搬入できない場合は、外構や樹木の一部を撤去してスペースを作ります。こうしてようやく、みなさんがイメージする「重機で家屋を解体する」というシーンになります。この解体で地上に出ている部分、上物の解体が終わります。次は、見えていない部分。地中の解体工事に取り掛かります。

 

家屋の基礎は地中に埋め込まれているため、これらは重機を使って粉砕しながらの撤去作業となります。この作業はどうしても振動や大きな音が発生してしまうので、やはり最初のご近隣への挨拶は重要だということが、改めて実感できる工程かもしれません。

 

あとは、更地にする場合は残っている外構や樹木もすべて撤去して、整地作業に移ります。整地作業が終わると、街中で見かけることのある空き地のような、「あれ? ここって何が建ってたっけ?」となる、あの状態になります。ちなみにこの整地作業の段階で、古い井戸や浄化槽が地中から出てくる場合があります。地中の様子は実際に工事をしてみないことには分からない部分がどうしてもありますから、これらの地中埋設物は基本的に追加工事として、別途の費用が発生します。

 

あくまでこれは一例であり、必ずしもすべての解体工事にそのまま当てはまるものではありません。しかし、解体工事にも多くの段階、工程があることはイメージできたのではないでしょうか。解体工事のことをよくわからないまま依頼をするよりも、大まかに想像できていたほうが、契約の際に「ああ、あの工程のことか」というように、スムーズにいくかもしれません。もちろん、わからないことがあればご遠慮なく、プロにご相談くださいね。