②解体業者の選び方(近隣住民へのフォロー)
東京都内の住宅密集地は解体しずらい?
東京都内で解体工事を行うとなると、気をつけなければいけないのが近隣の住民や住宅のフォローです。
もちろん、他の地域でも大きな問題なのですが、都内の住宅密集地だとより気をつかわなければいけませんよね?
そして、その責任は実は業者のものなんです。
ここでは、解体業者選びの際に重要な近隣の住民とのご近所トラブル対策方法をお伝えします。
工事の事故は業者の責任
解体工事の振動などによって隣の建物や庭などが何らかの被害を受けた場合は、
基本的に工事を請け負った業者が責任を負うことになります。
隣人の方の中には、工事の依頼主である施主に被害を訴える方もいます。
気持ちはよくわかりますが、業者は通常なら保険に加入しているので、それを使って解決するのが適切です。
しかし、稀にこの保険に加入していない悪徳業者が存在するのです。
その場合は施主にその責任を押し付けてしまうというケースもあります。
こうなってしまうと問題が大きくなり、心身の負担はかなりのものになってしまいますね。
解体業者にとって、ご近所トラブルはあまり気にならないと考える業者もあるようですが、
今後もその土地に住み続けるという場合はとても重要です。
もちろん、その場所から出て行く場合でも問題は少ないに越したことはありません。
工事の前に、ご近所トラブルに対する対応を業者に確認しておくのが吉です。
挨拶まわりは施主も行うべき?
通常の解体業者は、解体作業の前にご近所に対して解体工事開始の旨を伝えてくれます。
しかし残念ながら、この挨拶をしない業者も存在します。
そうなると、作業の途中でのクレームになってしまったり、後々に大きなご近所トラブルになってしま可能性も考えられます。
業者が挨拶をするのは、義務ではもちろんありません。
しかし、一般的にその作業を行わない業者があまり良い業者だとは思えません。
しっかりと挨拶に行ってくれるような業者を選ぶ必要があります。
もしも万が一、その作業を解体業者が行わない場合には施主が自ら進んで挨拶をする必要があります。
仮に業者がしてくれる場合であっても、施主が同行し、しっかりと顔を見せることで安心感もありますし、
問題も発生しずらくなります。
当たり前のことですが、挨拶はとっても大事なことです。
家屋調査とは
家屋調査は、解体する際に大きな振動が発生する可能性がある時に必要となります。
主にRC造の家屋/マンション/アパート/ビルなどの解体工事が対象です。
木造住宅の解体工事で家屋調査をすることはほとんどないですが、
近くの住宅との距離があまりに近い東京都内の住宅密集地等の場合には、木造住宅でも調査を行うことがありえます。
調査項目
・調査家屋の全景確認
・壁や天井の亀裂、隙間、破損、漏水跡の確認
・タイル部分の亀裂、目地(つなぎ目)の状態の確認
・窓や扉などの建て付け状況の確認
・柱や床等の傾斜測定
・基礎や土間部分の状況確認
・塀、擁壁、門扉等外構の損傷確認、傾斜測定
・土間部分の亀裂、隙間の確認
・その他現在の家屋の状態確認
では、そもそも解体工事前に近隣住宅の家屋調査が必要なのか。
先ほどもお伝えしましたが、
解体工事後に近隣住民に「解体工事の影響で、壊れた!」となってしまう可能性が東京都内では特に大きくあります。
それが本当に今回の工事の影響で発生したものなのかどうかを証拠としてもっておくという意味があります。
自分の身を守り、適切な工事をするために必要な準備の一つとなりますので、この制度を覚えておいて損はないはずです。
家屋調査は、解体工事前と解体工事後の住宅の状態を比較できる判断材料として、近隣トラブルの際にキーアイテムとなるかもしれません。
まとめ
ご近所トラブルはできれば避けて通りたいところです。
その土地を離れるにしても、そこに残るにしても、
友好関係を崩す必要はないですし、無駄なコストを支払う必要もないです。
そして、念には念を入れて家屋調査等の手段も頭に入れておくことで、
様々な状況に対応できるようになりましょう。