[2019年版]家を解体する時に知っておきたい事前知識3選!

2019年7月10日解体一括見積もりサービス, 解体工事ハウツー&用語集, 解体工事Q&A, 解体工事面白コンテンツ

家の解体工事というのは、人生においてあまり機会のあることではありません。それ故に、解体工事に慣れることや、経験を重ねることが難しい工事の種類であるともいえます。解体工事となると、家の気になる部分をちょっと修正しようというような小規模な工事と異なり、契約金額も大きく、規模も大きくなります。それゆえに、家を新築する、あるいはリフォームするときのように、様々なチェックポイントがあります。これらのポイントを抑えて解体工事を発注することで、オーナーさんにとっては重要なポイントを見落としたりせずに、満足できる解体工事となるでしょう。この記事では、そのような解体工事における注意点について解説していきます。

家の解体工事はどこに依頼する?

家の解体工事を行いたいという場合、まず行わなければならないのが解体業者を探すことです。しかし、多くのオーナーさんは解体業者という業者そのものの存在は知っていても、実際に自分の建物があるエリアをカバーしている業者であったり、その業者の評判までは知らないということがほとんどでしょう。また、解体工事を請け負っている業者というのは、地域にもよりますがそれこそ数え切れないほど存在していて、そのひとつひとつを見て調査していくというのは非常に手間がかかります。加えて、建物を解体するというのは、頻繁に新築・解体を繰り返す事情がなければ、多くのオーナーさんが人生においてそう多く経験することでもない工事ですので、そこまで時間をかけて選ぶというのもコストパフォーマンスが悪い、と感じてしまうケースも少なくないでしょう。このようなことから、家の解体工事を依頼しようと思ったときに、大手住宅施工会社などに解体工事をまとめて依頼してしまおう、というふうに、あまり下調べをせずに進めてしまうケースが少なくありません。しかし、これはオーナーさんが損をしてしまうケースもあります。というのも、大手住宅施工会社に解体を依頼することは、住宅施工会社に対して、「あなた方がこの建物を解体してください」という契約になることはほとんどなく、「解体の方法についてはお任せしますよ」という契約となることが多いのです。結果的に、大手住宅施工会社はオーナーさんからこのような依頼を受けたときにどうするかというと、自社で解体工事を行うということはほとんどなく、協力会社に「外注」をし、その協力会社からさらに解体工事の施工会社へ「外注」されて、解体工事が実施されることになります。こうした大手住宅施工会社の内部の動きというのはオーナーさんには一見関係がないように思われますが、実はその効果というのは、お金という形で現れてきます。住宅施工会社が、解体業者を取りまとめている協力会社やその下請けにあたる施工会社へ発注するときには、ほとんどの場合手数料が発生します。これがオーナーさんへの見積もりに含まれてきます。結果的に、オーナーさんの負担は大きくなるというわけです。つまり、解体費用を極力安く済ませたいと思うのなら、解体業者に直接解体工事の依頼をすることが最も近道だということができるわけです。しかしながら、解体工事の発注に慣れていないオーナーさんにとっては、良い解体業者を見つけることが次の課題となるわけです。

信頼できる業者を見つけるには?

このように、オーナーさんが直接解体工事業者との契約をすることができれば、非常にお得に解体工事の発注ができるわけなのですが、ではオーナーさんはどのように解体業者を探すのが望ましいのでしょうか。もしオーナーさんの周りに、解体工事を最近依頼したことがあるという方が都合よく居れば、その方から実際に工事をすることになった解体工事業者の仕事ぶりを聞き取ったりして判断材料にすることができるでしょう。しかし現実には、都合よく周囲に解体工事を最近頼んだという方がいるかはわかりませんし、また最近依頼した解体工事で満足していないという方であるかもしれません。少し前であれば電話帳などで、住んでいる地域や建物がある地域に広告を出している解体工事業者を選定していたかもしれません。しかしこれも、業者の存在を知ることはできても、その業者の仕事ぶりまでは知ることが叶わないという問題があります。まず、解体工事業者を選ぶ際には、地域に根ざした業者を選ぶのがよいでしょう。どの地域の解体工事でも請け負いますよ、と謳っている業者は、冒頭に述べたような「大手住宅施工会社」に該当するような業者であり、オーナーさんと契約してから、その地域をカバーしている業者に発注するというやり方で全国の契約を請け負っている可能性が高いといえます。これを注意するだけでも、かなり費用を抑えられ、なおかつ信頼度も上がります。また、見積もりを取得した際に、あまりにも安い、という業者は信用しないほうがよいでしょう。建物の解体工事の際に必ず発生する付随の業務が、「廃棄物の処理」です。廃棄物処理は、国が定めた法・基準に則って行われる必要があります。そのためには、ある程度処分費用がかかるのは致し方ないことです。逆に言えば、正当な処分費用をかけずに見積もりを提出してくるような業者は、法に則った処分をしていないということですから、不法投棄などを行っている、いわゆる悪徳・悪質業者である可能性が高くなります。また、Webサイトをチェックするというのも有効な手段です。最近では、Webサイトも企業の「顔」として認知されつつあり、工事業者の中には、これまでの実績や工事に関する行動規範を掲げている例も少なくありません。こうした実績をよく見て、信頼できる業者であるかどうかを見極めるというのもよい手段といえます。一方、自社のサイトを持たず、社名で検索しても広告サイトばかりがヒットするような業者の場合で、なおかつどの広告サイトを見ても同じような文言が記載されているような場合には、いわゆる紹介サイトが広告費を徴収して紹介しているケースもありますので、これも判断の一助となるでしょう。

解体費用と解体費用総額は異なる?

解体工事を業者に依頼するときにオーナーさんが知っておいたほうが良いことがもう一つあります。それは「解体費用」という言葉についてです。多くの場合、建物の解体工事費用というと、「○坪〇〇万円」というような記載をしているケースが多くあります。オーナーさんであれば、自分の建物の坪数は把握しているでしょうから、それなら自分の建物は○坪だからそれに○万円を掛けて、これぐらいか、と料金を計算することと思います。しかしながら、この数字は必ずしも正しいとはいえません。というのもこれはあくまで「建物の解体費用のみ」を表しているという場合があるためです。解体費用というのは要するに、建物を解体して土地を更地にするということですが、そのための費用という考え方であり、それに付随する費用は含んでいないということを意味します。付随する費用には、たとえば発生した廃棄物の処分費用、付帯工事費や養生費(解体に際して他の部分や他の建物に被害を与えないように保護する工事)などの費用が挙げられます。この他細かい費用としては、事務処理費などがかかる可能性があります。もちろん、業者の中にはこれを含めた数字を謳っているところもありますが、あくまで坪あたりいくら、という記載方法は解体工事のみの金額だという場合でも、特段問題のある記載方法ではないので、頭の中でその価格と決めつけてしまわないよう、オーナーさんの心構えが必要ということになります。そうでなければ、オーナーさんが頭の中で描いていた数字と、実際に見積もりを取得してみたときの数字とが大きくかけ離れてしまう可能性があるためです。また、坪数だけで費用が決まるわけでもありません。建物の素材によっても費用が変わります。素材とはたとえば木造であったり、鉄骨造りであったり、RC造であったりするわけです。もちろんオーナーさんが解体工事の見積もりを依頼するときには、建物の素材は必ず聞かれる部分ですが、見積もり前の段階で、坪数はこれくらいだから、費用はこのぐらいだろう、と勝手に想像で費用を見積もってしまわないように注意が必要というわけです。このような点も留意しておくと、実際に建物を解体する際に予想外の費用がかかるということを防げるでしょう。

まとめ

建物の解体工事は、多くのオーナーさんにとって慣れていない工事です。だからこそ、情報を集めるのが難しく、どの業者にどのように依頼すればよいのかということを迷ってしまうケースもあるでしょう。信頼できる解体業者を見つけ、費用を見積もってもらうことが解体工事のスタートです。不安であれば、複数の業者に見積もってもらい、それぞれの情報をインターネットなどを活用して収集してみるのもよい手段といえます。