火災現場での解体工事について

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火災現場での解体工事について

 

解体工事というと、もう誰も住む予定がなくて放置されている家屋を解体するための工事、というイメージがあるかもしれません。たしかにそのイメージで間違ってはいないのですが、それ以外の解体工事というものもあります。

 

例えば、火災にあってしまった家屋を解体するための工事というものもあります。燃えてしまった程度にもよりますが、ある程度は家屋としての形が残った状態で火が消し止められるということがあります。テレビのニュースなどで、見たことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。全体的に黒く炭になってしまって、屋根や壁がなくなって骨組だけになっているような、そういう映像がニュースで流れることがありますよね。あのような状態のまま放置していては、いつ倒壊してしまうかわかりません。二次被害が発生してしまわないうちに、できるだけ早めに解体工事を行う必要があります。

 

さて、ご自身の家屋が火災にあってしまったと考えてみてください。それが住居であった場合には生活の場など、文字通りすべてが焼けて失われてしまい、途方に暮れているかもしれません。またご自身が経営する店舗などだった場合、明日からどうやって仕事をすれば良いのかと、目の前が真っ暗になってしまうかもしれません。火災というものは、そこにあるものを根こそぎ焼き払ってしまう恐ろしいものなのです。

 

そしてさらに、解体工事においても、火災はやっかいなものとなります。一般的な解体工事と比べると、火災現場の解体工事は基本的に割高になってしまうのです。家屋がなくなって途方にくれているときに、まさに泣きっ面に蜂という状況です。

 

なぜ割高になってしまうかというと、通常の解体工事と違って、解体工事によって発生する木材を木くずとして再利用できないことが理由のひとつとして挙げられます。火災によって木材が燃えてしまっているので、もうそれ以上何かに使うということができないためです。また、消防署から発行される罹災証明書があれば、お住まいの地域によっては火災ごみの処分費用が無料、あるいは格安になることがあるのですが、外壁のモルタル、瓦、石膏ボードなどはその減免措置の対象外となっているのです。そのため火災ごみの中からさらにその対象外のごみを分別する作業が必要となり、その手間の分だけ見積もりがかさんでしまうのです。

 

火災保険の申請

 

そんな中でできることといえば、まずは火災保険の申請です。これは保険会社や契約内容によって様々ですが、家屋を建て替える費用をすべて出る場合、決まった金額が出る場合などがあります。火災にあうと茫然自失としてしまいますが、何か先立つものがあれば、少しは安心できるというものです。火災保険の申請は早めにすると良いかもしれません。

 

そして大事なのが、火災現場の解体工事になれている業者に依頼するということです。業者の中には、火災現場での解体工事を嫌がることもあります。これは通常の解体工事よりも分別に手間がかかること、ご近所からのクレームが出やすいことなどの理由があります。そうした業者に依頼してしまうと、あとあとでトラブルに発展してしまう可能性もあります。依頼の前に、口コミや綿密な相談などで、その解体業者が火災現場の解体工事に対してどのように考えているのか、ということを調べておくと良いでしょう。

 

インターネット上に掲載されている、実際に解体工事を依頼したお客様の声、アンケートというのは、このようなときに参考になります。自分の他に火災で解体工事を依頼した方たちの生の声を知ることができますので、同じようなことを不安に思っていた人の口コミを探してみるのも有効かもしれません。すると、「ああ、こんな対応をしてくれるなら安心だな」というように、納得して依頼をだすことに繋がることでしょう。

 

火災現場での解体工事は、通常よりもご近所への配慮が大切になってきます。そういう点でも、そのような現場になれている解体業者に依頼を出すと良いでしょう。