解体工事の手続きや進め方

2018年12月27日解体工事ハウツー&用語集

ほとんどの方が初めて経験されると思われる解体工事。どのような申請や手続きを行うべきかご存知の方は少ないでしょう。工事に必要な申請や手続きは解体業者が進めて行うものがほとんどですが、破格の見積りが出てきた場合、必要な申請を行っていない業者の場合があります。スムーズに解体作業を進めるためにも、解体工事の流れ、必要な申請を理解しておきましょう。

解体業者の選び方

解体業者は複数の解体業者をしっかり比べたうえで選びましょう。
特に電話での見積金額で判断するのはNGです。解体工事をするには、解体工事をする建物や立地を実際に見ないと正確な見積を出すことはできません。業者が実際に現場での解体工事に必要な項目をチェックする必要があります。
・建物の構造と状態・近隣環境などの立地・搬入ルートの確認
・工事内容の確認・境界線の確認・地中物の確認・整地後の希望

このように、安全且つクレームが起こらないように配慮できる解体業者はしっかり事前調査を行ったうえで見積りを出してくれます。
現地調査後に見積書を貰って解体業者の対応を含めて判断することが大切です事故やクレームを防ぐためにも、信頼できる業者を選びましょう。解体業者と契約解体業者がきまったら、口頭ではなく、必ず書面で契約を交わします。差の際に以下の三点について記載があるか、必ず確認しましょう。
・工事内容が記載されているのか
・解体工事の総額金額が記載されているか
・工事期間などがしっかりと明記されているか
解体工事中にはもしもの事が起こりうる場合があります。解体後の予定に支障が出ないよう、解体日程の3ヶ月前くらいには業者選びを始めることをおすすめします。

事前準備

近隣への挨拶
解体工事では騒音・振動・埃等で、工事中にご近所の方へ迷惑を掛けてしまいます。そのため解体工事をする前にご近所へ挨拶まわりをするのがマナーです。
ライフラインの撤去依頼と申請
解体工事の準備として、電気・ガス・水道・インターネットや有線の撤去や停止の手続きが必要です。また、解体工事を行う前には決められた申請を行うことが法律で定められています。

建物の解体工事

足場の設置
解体工事は足場を作り、粉塵や埃を防ぐため、養生シートで建物を囲います。事故を防ぎ安全な工事を行うためにも、破れた養生を使う解体業者は避けて、古くても手入れのされた養生や、社名がプリントされた養生を使用する解体業者を選びましょう。
周辺物・建物の内部の撤去
燐家との境界線であるブロック塀や庭の木などの周辺物を撤去する場合、確認せず壊してしまうと、トラブルに発展する可能性があります。燐家の方との共有物であることも多いので、契約、施工前にしっかり確認しておく必要があります。
建物本体の解体工事
重機を使用して建物を解体します。立地や建物の状態によっては手壊しという手作業で解体工事を行う場合もあります。大量の埃が舞うため、水を使用して作業を行います。
廃材の分別
解体工事で排出された木材やコンクリートなどを分別し、処分場に廃材を搬出します。解体業社側がマニフェスト表を用いて適正に産業廃棄物が処理されているかのチェックを行います。
地中物の確認と整地
解体工事を終えた後に、地中に廃材が残っていないか、コンクリートが埋まっていないかを確認し、地面を平らにして解体工事が完了します。更地の状態によって土地の価値や、すぐに建物を建てられるかどうかが変わりますので、この件も事前に業者側に確認しておきましょう。

解体工事前に必要な申請と手続き

建設リサイクル法の申請
建設リサイクル法の対象となるのは、特定建設資材を用いた建物であり、床面積の合計が80㎡以上の建築物です。またコンクリートやブロック等による工作物でも、請負代金が500万円以上のものは、建設リサイクル法の対象となります。事前申請は、依頼主に届出の義務があります。

道路使用許可申請
解体工事では重機の使用や資材の搬入などがある為、道路交通法に基づき「道路使用許可」を警察署長へ申請します。見積もりの際に「道路許可申請費用」という項目があるか確認しましょう。

ライフラインの停止
電気・ガス・水道・インターネットや有線などの、ライフラインの撤去や停止手続きを行います。セキュリティーサービス解除の手続きも忘れずに行いましょう。
ライフラインの停止に関しては施主が行う場合が多いですが、解体工事中の埃が舞うを防ぐため、水を使用するので、水道は停止の連絡をする前に、解体業者に確認をしましょう。

室内不用品
建物にある家財の整理・処分を行います。粗大ゴミの処分は、各自治体に連絡して回収をお願いできます。ただし、[エアコン、テレビ、冷蔵庫、洗濯機]は粗大ごみとして回収が出来ませんので、購入した家電小売店に問い合わせをするか、家電リサイクル受付センターに電話をして回収を依頼します。

まとめ

いかがでしょうか。解体工事は建物を壊すだけでなく、これだけ多くの工程が行われます。スムーズに解体作業を進めるためにも、解体工事の流れ、必要な申請を事前に理解しておきましょう。